「2001年宇宙の旅」は意味不明な映画として有名?
映画ランキングの上位に食い込んでいる2001年宇宙の旅。
偶然、ぼくは宇宙に興味があったので鑑賞してみました。
しかし。
しかし、まったく訳がわからない。
眠い。
息遣い?
が、画面黒いけど大丈夫??
えーージジイになった!?
今日はそんなぼくと同じ思いを抱いた方々のために、
「2001年宇宙の旅」を80%ぐらい理解する方法、
というタイトルで記事を書いてみました。

SF音痴のぼくでもこの映画の物語をおおまかに理解することができました。
2001年宇宙の旅病にかかっている方が記事を読んでくださるとうれしいです。
「2001年宇宙の旅」を80%理解して楽しむ解釈方法
さて、それではさっそくこの映画に対する理解を深める方法を紹介していきましょう。
ぼくが見出した方法はただ一つ。
それは、
映画・小説・映画の3回、宇宙の旅に触れる、
という方法です。
つまり、映画を観てから小説を読み、そして映画に戻る、という方法です。
合計三回、「2001年宇宙の旅」という物語に触れることになります。
じつはこの映画は、長編小説を書きながら脚本をカタチにしていく、という方法で作られていきました。
小説「2001年宇宙の旅」の冒頭で、
小説と脚本は同時進行になり、フィードバックは相互に行われた。そのためいくつかの個所では、ラッシュフィルムを見て書きなおすようなこともしている
と、著者のアーサー・C・クラークさんが激白しています。
したがって、2001年宇宙の旅の物語をより理解したい、という方は小説を読めばいいのです。
しかし、はじめっから小説を読んでしまっては、この映画の醍醐味である、「観衆を混乱させる」要素を味わうことができません。
まずは映画を前知識なしで鑑賞し、絶望感に浸ったあとに小説で物語を再確認しましょう。
「だいたい、自分なりに理解できた!」
と感じたらもう一度映画のほうを鑑賞してみるのが一番。
小説を読む前と呼んだあとではだいぶ理解度が異なります。
どんなに単調なシーンだろうと、居眠りすることはありませんでした。
およそ2時間以上もの間、ドキドキし続けることができたのです。
ぜひ、2001年宇宙の旅を3度経験することをおすすめします。
2001年宇宙の旅のあらすじ・解説(※ネタバレあり。ぼくの解釈です)
「アーサーCクラークの小説を読むのがめんどくさい」
「本を買うお金などない」
そんな方のためにぼくが理解したストーリーのあらましをシンプルに解説してみます。
よかったら参考にしてくださいね。
宇宙人、地球に来る(約400万年前)
約400万年前、宇宙空間を自由に移動できる宇宙人が地球にやってきます。
ぼくらの祖先が道具の使い方すら知らなかった時代。

このスーパー宇宙人は、ぼくらの祖先である猿に文明を与えることにしました。
不思議なパワーを持った物体である「モノリス」という真黒な直方体を地球に残してきました。

猿たちの近くにですね。

そして、そのサルたちがモノリスから道具の使い方を教わります。
この映画では白骨化した草食動物の骨、をハンマー・棍棒のような武器として用いることを思いつくことが描かれています。

この発見はモノリスなしでは起こりえなかったこととされています。
武器の使い方を覚えてから、人類は暴力という手段を得ました。
この暴力を他の草食動物に使って殺したり、他の猿の集団に用いて縄張りというものを創っていきました。
この「道具を使う」ということから人類の歴史がスタートしたのでしょう。
宇宙人たちは、この猿の進化に期待して地球を去りました。
めでたしめでたし。
宇宙人、月に行く(約400万年前)
つぎに、この宇宙人は地球の衛星である「月」に行きました。
そこで今度はさきほどのモノリスを地中深くに埋めました。

なぜなら、いつの日か地球から飛び出した人類がこのモノリスを掘り出すことを期待していたからです。
このモノリスからは強い磁場が発生しており、もし、科学技術が発達した文明が月面に進出すれば気が付くようにしておきました。
そして、このスゴイ宇宙人は月を去りました。

人類、月にモノリスを発見(2001年)
時は西暦2001年。
宇宙での生活が当たり前の時代が到来しました。
宇宙人が400万年前に予測した通り、人類は強い磁場を発するモノリスを発見。

月面調査の結果、約400万年前に埋められたものであることが判明したのです。
「地球外生物などいない!」
と、かたくなに信じてきた人類にとってこの発見は衝撃的で、アメリカの国家機密情報として扱われていました。
がしかし、クラーク博士というアメリカ宇宙科学の権威が月面にモノリスを視察に行ったとき、事件は起こりました。
モノリスがものすごく強い電磁波を発したのです(映画では耳鳴りで表現されています)。

しかも、この電磁波は木星に向けて発せられていました(小説だと土星の衛星)。

これが地球外生命からの何らかのメッセージである、と科学者たちは解釈しました。
「人類が月面のモノリスを発見しちゃったよ」
ということを木星に住む宇宙人に知らせたのでは?、と推測したわけです。
つまるところ、宇宙人が木星に住んでいる可能性が高くなりました。
これがキッカケとなって、木星に人類を派遣する計画である「木星探査計画」が発足したのです。
人類、木星を目指す(モノリス発見から18か月後)
「木星には何かいる」
そう感ずいた人類は有人木星探査計画を発案します。
この計画の乗組員は全部で6名。
5人の人間と一台のスーパーコンピューターHAL9000です。

木星はむちゃくちゃ遠いので、5人の乗組員のうち、3人を冬眠させる、という方法で温存させて運びました。

よって、木星までの行きの道のりは2人の乗組員とHAL。
しかし、HALの論理プログラムがミスをする、という出来事が発生。

2人の乗組員は最悪HALを停止させることを企てます。

しかし、この企てばれて、HALが「殺される前に殺す」という手段をとるようになりました。

つまり、全乗組員を抹消しようとしたわけです。
HALは乗組員をつぎつぎにあらゆる手段で殺していきますが、一人(デイブ)を取りこぼし、そいつに息の根を止められてしまいます。

結果的に、6人だった木星への旅は、人間の乗組員デイブの単独飛行ということになりました。
デイブ、木星付近にモノリスを発見する
たった一人の生き残りである、デイブが木星に到着しました。
木星付近?には2001年宇宙の旅でおなじみのモノリスがありました。

デイブはポッドという船外機でモノリスの内部に侵入しました。
そこで彼がミタものは、宇宙の始まりなどのもろもろの宇宙現象。
映画でも宇宙の始まりのようなカオスが最後に描かれています。
デイブ、モノリスの果てに到着
数々の宇宙現象をモノリスで見せられたデイブ。
彼がその一連の現象をみたあとに何を見たのか?
じつはそこはホテルのような一室。

ベッドもあるし、腹を満たす食事もある。
彼はこの部屋で身にまとっていた宇宙服を脱ぎ、死ぬまで生活することになりました。
そして、ジジイになり、死にました。
デイブ、生まれ変わる(スペースチャイルドになる)
デイブが木星のモノリスの中のホテルの一室で死ぬ。
そのあとはどうなるのでしょう?
2001年宇宙の旅では「スペースチャイルド」という人類を超越した存在に進化したことになっています。
このデイブのなれの果てである「スペースチャイルド」という存在は正直、意味不明です笑
小説を読んだけどよくわかりませんでした。
ごめんなさい。
もしかしたら、このスペースチャイルドはかつてモノリスを地球に埋めた宇宙人の子供の姿かもしれませんね。
「2001年宇宙の旅」を理解するのは難しいことが判明
この記事を書いていて、より一層謎が深まったような気がします笑
もしかしたら、
映画→小説→映画→小説
のように4回物語に触れたほうがいいのかもしれませんね。
映画だけを鑑賞してこの作品が嫌いになった、という方はぜひ小説のほうも読んでみてください。
きっと何か新しい発見がみつかるはずです。
それでは!
Ken

映画館が好きでたまにいきます。