映画「プロミスト・ランド」の評価
得点 | 88点 |
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ジャンル | 考えさせる系 |
活用シーン | 家でDVD鑑賞 |
推奨鑑賞人数 | 1人がいいでしょう |
映画「プロミスト・ランド」のネタバレ・あらすじ
舞台は現代のアメリカ。
大手エネルギー会社「グローバル」に勤めるスティーブがいました。
彼は天然ガスである「シェールガス」の採掘権の同意を住民から得るという仕事をしています。
ある日、昇進をかけて、とあるアメリカのど田舎に、シェールガスの採掘を認めさせるためにやってきました。
「シェールガスがもし採掘できれば、貧乏な暮らしをしている住民の暮らしは潤う!」
その文句で、住民たちを説得して行きますが、とある集会で、シェールガス採掘に反対する人々が出現。
彼らの主張は、
「シェールガスを取るためには土地を汚染することになるから嫌だ」
というものでした。
実際、シェールガスの採掘にあたり、100%ではないのものの、土地が汚染され住めなくなる土地になってしまう可能性は0ではありませんでした。
そのため、後日、住民の選挙で採掘するか否かを争うことに。
このタイミングで、環境保護団体の若者、ダスティンが出現。
彼は、スティーブの会社がいかに他の土地で汚染を繰り返してきたかということを写真などの証拠を提示して、住民を説得して行きます。
ダスティンのコミュ力が高く、次々に、人々をシェールガス採掘の反対派に巻き込んで行きます。
スティーブも負けじと、地元民のためのフェスティバルを開催して挽回を図りますが、天候が雨のためもあってか中止。
一気に劣勢に追い込まれます。
だがしかし、グローバル社から、環境保護団体のダスティンの出していて証拠写真が偽物であることが発覚。
これでダスティンの劣勢が明らかになり、スティーブが選挙で勝つ兆しが出てきたのです。
しかし、ダスティンを問い詰めたところ、土壇場で、
ダスティンが実はグローバル社が派遣した身内の社員である
ということが露呈。
ダスティンは採掘反対派の動きを鎮めるために派遣されたというのです。
完全に、グローバル社に手の内で転がされていたことを知って、スティーブは失望。
選挙での演説で、グローバル社のすべての行いを暴露して、住民を反対派に逆になびくように説得しました。
その結果、スティーブは首になり、派遣先に留まることになったとさ。
THE END
映画「プロミスト・ランド」の感想
こんなことを言ってはなんですが、久々にいい映画を見ました。
この映画の見所は2つ。
- 企業文化に染まりきれない人物
- 富を得るか、伝統を守るか
グローバル社という大きな会社に勤めるスティーブでしたが、
「シェールガスの採掘方法は完璧ではない」
と住民に伝えて選挙を開くことになったり、グローバル社の企みを正直に選挙で住民に話してしまうなど、有無を言わさず上からの命令に従うタイプではない人でした。
それとは対照的に、スティーブの相方の老女は、まさに企業戦士型。
仕事は仕事、プライベートはプライベートと割り切り、仕事は上からの命令を守ったり、企業の利益を優先した合理的な行動をとる人でした。
その二人の違いが、ラストシーンで明らかに出て、一方はクビ、一方は昇進という形で現れたように感じました。
また、2つ目の富を得るか、伝統を守るか、という問題に関しては難しいところ。
「先祖だいたい受け継いできた土地を捨ててまで金を得て、一体どうするのか?」
「富を得て、土地を捨てて、一体どこに行くのか?何をするのか?」
という問いに対して、スティーブも誰も答えることができませんでした。
利益を追求する企業と、そこに根付く住民との対立は何もこの映画だけの話ではなく、世界中のいたるところで勃発している問題だと思います。
正解がないこの問いに関して、考えさせられる映画でした。
あとは、あれですね。
アリスという女性が好き。

ローズマリー・デヴィットが演じるこの女性のおかげで、プロミスト・ランドという映画の魅力が200%ぐらい増しています。
プロミスト・ランドが1mmでも気になるならばみてはそんはない映画なのでよかったら鑑賞してみてくださいね。
それでは!
Ken
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