『スパイの妻』の妻は本当に「スパイの妻」だった説【衝撃のラストシーンを解説】




 

先日『スパイの妻』を観てきました。

1940年代の日本が舞台で、当時の人々の生き様をリアルに描いた作品でした。

何気なく見ていたこの映画には、

どんでん返し要素

が隠されていたのです。

映画ラストのワンシーンで、これまで認識していた筋書きがひっくり返され「全く別のストーリーライン」が浮かび上がってきました。

 

※以下、ネタバレ※

 

 

最後の字幕に現れた1文はこちら。

夫の死亡を証明書には偽装の跡が見られた

 

この情報により、これまでのストーリーがすべてひっくり返されることに。

それまでは、

夫はムンバイから米国行きの船に乗船後、日本軍の潜水艦により撃沈された

というストーリーを信じていました。

夫が「コスモポリタンとして果たしたい」と誓っていた責務は、失敗に終わった、と思っていたんです。

 

『スパイの妻』の妻は本当に「スパイの妻」だった説

しかし、夫の死亡証明書が虚偽のものだとすると、別のストーリーが浮かび上がってきます。

それは、

夫は本当にスパイだった説

です。

 

つまり、妻は本当に「スパイの妻」だったのです。

夫は連合国側のスパイである可能性が高いでしょう。

 

映画中で夫は

「自分がスパイではない」

と妻に告げていました。

偶然、満州で見かけた「非人道的な行い」を見た結果、正義感に駆られて行動している、と。

そして妻に直接、

「君はスパイの妻なんかじゃない」

と訴えかけるシーンもありましたね?

 

わたし自身、妻と同様に最後のワンシーンまで夫を信じていて、

夫はスパイではなく、妻はスパイの妻ではない

と思っていたんです。

 

それでは、なぜ死亡証明書が偽装されただけで、スパイの妻になってしまうのでしょうか?

それは「福原優作」という人物を死亡させ、また別の名で違う任務にあたっている可能性が高いからです。

そして、夫がスパイだとすると、物語で登場した「小さな出来事」がパズルのピースのように上手くカチッとはまって説明できます。

 

なぜ妻は金庫を簡単にあけられたのか?

一番引っかかったのが、

妻はなぜ金庫をあけられたのか?

ということ。

鑑賞後に思わず「ハッ」と思い出したシーンでした。

 

妻は機密文書が入った金庫を、簡単にこじあけ、それを日本軍側に流出させました。

その結果、文書が憲兵側に渡り、夫の部下が拷問に遭うことに。

初見時は

妻の誕生日が暗証番号だったのかもしれないなあ

と呑気に思っていたんです。

 

しかし、その答えは「冒頭」で描かれていました。

余興映画を撮影しているシーンです。

夫は妻に「金庫を開けるシーン」をしつこく演じさせてましたね?

妻は何度も同じシーンを撮らされたので、

金庫の番号を覚えちゃったわよ

とおどけるシーンがありました。

 

もし、夫が本物のスパイだったとすると、

妻に暗証番号を覚えさせるために、何度も同じシーンを撮ったのではないか

という疑惑が浮上してきます。

「妻に金庫を破られ、機密文書が日本軍側に渡ること」はすべて「計算尽く」だったことになります。

 

こう考えると、

妻が陸軍に情報漏洩させるのは想定内だった

となります。

ただし、唯一の救いは夫は妻を信じていたこと。

テープを見れば、必ずや、妻は協力してくれるに違いない

妻の良心に絶大な信頼があったからこそ、暗証番号がバレている金庫にわざと機密文章を隠したんです。

 

なぜ妻と結婚したのか?

それじゃあ、なぜスパイの夫は妻を選んだんでしょうか?

その理由はおそらく、

憲兵の分隊長と幼馴染だったからです。

妻を通して憲兵側の情報を吸い取れると考えていたのでしょう。

憲兵と自分の間の連絡パイプとして、妻を利用する意図があったかもしれません。

 

誰が草壁弘子を殺したのか?

そして、もう1つの焦点が「草壁弘子の死」です。

満州から連れ帰ってきた草壁弘子が死ぬことで、憲兵から監視が強くなりました。

 

このことがきっかけで、憲兵側が妻に探りを入れ始めることに。

そして、妻が夫に疑念を持ち、結果的に妻が一連の事件に巻き込まれます。

それではいったい、この物語が動き出した殺人事件の犯人は誰でしょうか?

映画中では「旅館の親父が殺した」となっていますが、わたしは夫が草壁弘子を殺害した、と思っています。

その理由は、

憲兵の注目を集め、妻に嫌疑を抱かせたかったから

でしょう。

 

この事件を経て、妻は夫を信じられなくなりました。

夫の部下が宿泊している旅館を訪問したり、英訳文書を受け取ったり、結果的に機密文書をリークしたり。

もしかすると、意図的に妻を通して機密文書を流出させ、憲兵の反応を伺っていたのかもしれません。

憲兵が怒るならば、その文書に信憑性があることになりますから。

 

夫の目的は何だったのか?

夫のミッションは何だったのでしょうか。

それは劇中でも語られていますが、

米国の参戦を促し、連合国側に勝利をもたらすこと

でしょう。

機密文書を米国側に触れさせ、米国が連合国側に参戦する理由を作ろうとしました。

 

そして、そのミッションを遂行するためならば、

妻や部下の犠牲をいとわなかった

のが夫の凄いところです。

 

最終的に、妻と二手に分かれ、妻を密告し、憲兵側の注意を妻側に集中させて、自分は安全に日本を脱出しました。

ラストシーンで描かれていたように「夫の死亡証明書が偽造されたもの」だとすると、

機密文書ともに米国に渡り、米国の第二次世界大戦への参戦を促すことに成功した

可能性もあります。

その結果、妻が残った日本は焼け野原になりましたが、それが夫の雇いの主「連合国側」が望んだことだったのです。

夫にとって、妻や部下などは1つのコマに過ぎません。

それよりも「大きな組織」に忠誠を誓っていたんです。

冷徹かよ、と思いがちですが、それがスパイってやつです。

 

いやー、これはあくまでも、わたしの推測です。

正しいかわかりませんが、鑑賞後にハッとしたことは確かです。

 

ここまでグダグダ言ってきましたが、要は

スパイの妻は本当にスパイの妻だった

が見所です。

深みがある作品なので鑑賞してみてください。

 

それでは!

Ken

ABOUTこの記事をかいた人

年間120本ぐらいのペースで映画をみており、映画館にも足繁く通っている。好物は生姜焼き。 LINEでおすすめの映画情報を発信しています。 友だち追加

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