映画「ザ・サークル」の評価
得点 | 77点 |
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ジャンル | リアル問題系 |
活用シーン | 1人でしみじみ映画鑑賞 |
推奨鑑賞人数 | 1人 |
映画「ザ・サークル」のあらすじ・ネタバレ
舞台はとある現代のアメリカ。
とあるところに、大学を卒業したが、給料が安い派遣の仕事についている「メイ」がいました。
「もっといい仕事ないかなあ」
と思っていたところ、有名IT企業「サークル」で働く友人アニーの紹介で、サークルの面接を受けられることになりました。
無事に面接にも合格し、晴れてIT企業でフルタイムジョブをゲットしたのです。
サークルは近代的な企業で福利厚生がしっかりしていて、みんな楽しそうだしいい人。
最高の仕事環境でした。
しかし、サークルはあまりにも影響力を持ち過ぎており、あらゆることを透明化した民主主義を実現しようとしていました。
24時間監視できる超小型カメラの開発や、政治家のメールやSNS履歴を全世界に公開するなど、とりあえず、プライバシーなどどこか行ってしまい、やりすぎ感は出ていました。
メイも入社当初は違和感を持っていたのですが、時間が経つにつれてサークルの考えに染まっていきます。
メイは実験台として24時間自分に小型カメラをつけたりさせられましたが、それがきっかけで両親と疎遠になってしまいました。
そんなある日、サークルは世界に隠れている犯罪者を瞬時につかめるサービスを開発。
サークルのサービスを使っている人が世界中にいるので、ユーザーが指定した人物を勝手に探してくれるのです。
これにより、わずか10分で犯罪者を捕まえることに成功。
サークルの社員はこのサービスの登場に歓喜しますが、もう1人実験台としてメイの友人を追跡させてみました。
すると、友人はなんとか追跡から逃れるために車を高速で走らせすぎ、追突事故を起こして亡くなってしまったのです。
この一件からメイはサークルに復讐を誓います。
メイはサークルの経営陣のメールやSNS履歴などの個人情報を全てクラウドにアップロード。誰でも閲覧できる状態にして、
「ね?これがあんたらのいう透明化よ?」
とサークルの経営陣をギャフンと言わせたのでした。
こうして、世界はプライバシーなど存在しないオープンな状態が当たり前となり、やがて誰も違和感を持たなくなって行ったのだとさ。
THE END
映画「ザ・サークル」の感想
昨今話題になっているテクノロジー企業独占による負の側面があぶり出されている映画。
人々はいいねやシェア数を競うようになり、リアルな人とのふれあいをおろそかにしています。
その結果、うまく行っていた人間関係を壊してしまったり、プライバシーが皆無になったりしてしまっています。
この負の側面に関しては映画「スノーデン」や「ナーブ」などで描かれていたので十分承知でしたが、この映画で驚いたのは、
エンディングで、人々がプライバシーのなさを許容してオープンさを受け入れているということでした。
結局、プライバシーよりもテクノロジーによる利便性や安全性を選んでしまった社会になりました。
これからぼくらのリアルの世界はどちらに傾いていくのか楽しみです。
それでは!
Ken
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